マレーシアの洪水が発生した地帯で大腸菌の流行の恐れ
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マレーシアの北東部で近年で最大の洪水被害が発生しており、ナジブ・ラザク(Najib Razak)首相は現地の視察を先月に実施していた。ナジブ首相は、この際に大腸菌に感染したため、現在は自宅で療養していることをツイッターなどで発表している。洪水被害が発生した現地では、衛生環境が整っていないため、大腸菌の流行の恐れが出てきている。大腸菌の大半は無害であるが、一部の菌は下痢や腹痛等の症状を引き起こし死亡に至らすものもある。
地元メディアの取材に対してマレーシア保健省は、現時点ではまだ大腸菌は流行したという報告を受けていないと回答している。しかしながら、大腸菌の流行を発生させないために、マレーシアの危機管理・対応センターは様々な対策を実施したことを発表した。具体的な対策として、清潔な移動式のトイレの使用、使用する井戸(1,000程度)の消毒、診療所で使用した水を洗浄する水フィルターの使用、避難所や医療施設へ十分な量の消毒液の提供などを実施している。
洪水被害にあった現地では支援するために多数のボランティアが集まり、学校やモスクの清掃などの簡易的な仕事を手伝っている。政府および民間団体から生活必需品の配布も行われており、支援の体制は整っている。しかし、被災した人のみならず、現地に集まったボランティアに対しても大腸菌などの細菌感染を防ぐ必要もあるため、油断は出来ない状況である。