米国のケリー国務長官がラオスに訪問、対中包囲網を確立へ

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アメリカ国務省は、アメリカのケリー国務長官がラオス政府とベトナム戦争時における不発弾の処理などについて話し合うためにラオスに1月24日に訪問したことを発表した。


(ラオスに到着したケリー国務長官)

残りの任期が少ないアメリカのオバマ政権では、アメリカ政府が抱えていた負の遺産を処理するための活動を進めており、ベトナム戦争時にアメリカ軍がラオス地域に残した不発弾除去を優先事項として取り組むことを決定している。アメリカ政府は、従来からこのラオスにおける不発弾除去の支援を実施していたが、この問題を完全に解決するには更なる支援などが必要と判断し、ケリー国務長官が直接訪問することとなった。

ラオスに訪問したケリー国務長官は、ラオスの高官たちと会談を実施する。会談では、不発弾除去に関する支援に加えて他の分野における支援についても話し合われ、二国間関係を強化する方策について話し合われる。アメリカ政府は、南シナ海の領有権問題で中国政府と争っているベトナム政府・フィリピン政府を支援するために、現状では中国寄りのラオスの立場を、中立もしくは反中とさせるために、様々な支援を軸としてラオス政府に働きかけていく見込みである。

ラオスでは新しい最高責任者にブンニャン・ウォーラチット氏が選出され、外交面では従来の中国一辺倒から、脱中国の動きも見せる可能性も指摘されており、今後はアメリカとラオスの関係は強化されていく見込みである。