地球温暖化は海に面していないラオスにも悪影響を与える
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ASEAN地域における地球温暖化の問題は、島国であり海に面しているフィリピンやマレーシアなどが台風被害や海面上昇などの悪影響を受けている事が報じられている。海に面していないラオスでは、地球温暖化による悪影響はあまり受けないとされていたが、近年の研究ではこのラオスも悪影響を受けることが判明したため、ラオス政府は対策を実施し始めていることを、地元メディアは報じた。
ラオスは、アセアン地域において唯一海に面していない国であるが、近年の研究では地球温暖化が川の水位・水量・温度・水流などに影響が及ぶ事が判明した。川に変化が発生することにより、結果として農村などにおける貴重な食料源である魚の漁獲量が減少する可能性が指摘されている。そのため、漁獲量を増加させるため、政府は今年度に川に放つ小魚を増加させることを決定した。
しかしながら専門家によると、小魚を増加させても、川の変化に魚が適応することは難しく、また特定の種類の魚が増加したとしても従来の食物連鎖が崩れる可能性が高く、非常に複雑な問題であると指摘している。また、漁獲量が減る事により、従来は漁獲しなかった小魚も乱獲することに繋がり、更なる生態系の崩壊に繋がる可能性が危惧されている。