インドネシアはクリスマスを迎えテロを警戒

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インドネシアはイスラム教徒が多数を占める国であるが、国教が正式に定められているわけではなく、東部のパプア州などではキリスト教徒(プロテスタント、カトリック)の占める割合が高い地域も存在する。そのため、パプア州をはじめとしたキリスト教徒が在住している地域では、毎年クリスマスイベントが実施されている。インドネシアの新しい大統領となったジョコ・ウィドド氏も、幅広く国民からの支持を得るために、パプア州でクリスマスを祝うイベントに出席する予定である。

クリスマスムードが高まっている現地をよそに、インドネシアの警察庁はクリスマスと元日に教会などの人が集まる箇所の警備の人員を強化することを12月16日に発表している。また、イベントの当日にはテロや誘拐などに気をつけるように呼び掛けている。インドネシアでは、2000年のクリスマスイブにキリスト教徒を対象とした爆弾テロなどが発生したことがあり、また近年ではイスラム国(ISIL)の活動が活発化しているために、今年の警備は例年以上の警備態勢となる見込みである。

近年ではイスラム教徒がクリスマスを祝う事の是非の議論も行われており、日本と違いインドネシアでは宗教の問題は難しい扱いとなっている。