インドネシアでEcohydrology(生態水文学)の国際会議が開催
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アジア太平洋諸国では経済成長および人口増加に伴い水不足が発生している国が増えている。近年では、これらの国が清潔で十分な量の水を確保出来るよう、Ecohydrology(生態水文学)というアプローチ方法の模索が行われている。このEcohydrologyに関する国際会議(International Conference on Ecohydrology(ICE)2014)をインドネシアのジョグジャカルタで、インドネシア科学院と国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が共同で11月10日から12日に開催した。
Ecohydrologyとは、清潔で十分な量の水を確保するために人間側と環境側の両面で改善を図ることを目的とした統合的科学である。高度な技術を用いて水処理を行うだけでなく、自然の生態系を利用してコストを抑えて実施することを主目的としている。インドネシアにおける一例では、貯水池に水の汚染を除去する木や植物を植えて安価に水質改善を行い、住民に川に生活排水を流さないようにアドバイスを行い、飲料用の水には泥を活用した浄水技術を使用するなどの総合的な活動を実施している。
10日から開催された会議でユネスコのインドネシア代表は、水不足は単なる一つの問題ではなく疫病の流行・食糧生産・環境破壊・水関連災害などの様々な問題を引き起こすため優先して取り組むべき問題であり、ユネスコはEcohydrologyを活用した支援を今後も実施していくことを述べた。