インドネシアは経済成長するも貧困率の改善が鈍化する

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インドネシアは経済成長により貧困率が改善していたが、近年では貧困率の改善が鈍化しているため、世界銀行はインドネシアにおける貧困対策をサポートすることを10月22日に発表した。

インドネシアは人口が増加することによる国内市場の拡大が国の経済成長の後押しをしており、貧困率が改善されてきた。1997から1998年のアジア金融危機の際には、都市部を中心とした経済成長、農業産業などの第一次産業から第三次産業への転換および雇用の創出などの理由によりアジア金融危機から脱出した。この成長により1999年の貧困率は24%であったが、2013年の貧困率は11.4%まで改善された。しかしながら2012年から2013年の貧困率の改善は、0.5%しか行われておらず鈍化している。貧困から脱した6500万人以上も貧困と隣り合わせに生きており、再び貧困に戻る可能性が高い。

インドネシア政府の基本的な貧困対策は、相互扶助の精神に基づく助け合いの精神に基づき実施されている。世界銀行はこの基本方針に基づき、貧困を改善させるために必要となる政策(社会保険、社会扶助、地域活動)の調査・研究を実施し、インドネシア政府および銀行などへ政策の提言を行い、貧困対策の基盤となることを目指す。