インドネシアでのアジア競技大会【コラム】

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現在、インドネシアのジャカルタをメイン会場として第18回アジア競技大会が開催されています。

この大会はオリンピックと同じように4年毎に開催されているようですが当初の予定ではベトナムのハノイで開催される予定でした。ところがベトナムでは財政難につき開催が困難となったため、急遽ジャカルタをメイン会場として開催される事になりました。

オリンピックでは馴染みのない国の選手達も多く参加していますので、親近感がより湧いてくるように感じています。東南アジアではSea Games(東南アジア競技大会)が1959年からほぼ2年毎に行われていて、来年マニラで開催される事になっています。以前イギリスの植民地だった国々がスポーツ競技を楽しむという事のようですが、詳しくはわかりません。東南アジアの人達にとってはSea Gamesはもちろん大切な大会だと思いますが、今回のアジア競技大会の運営費が3億米ドルだとするとアジア競技大会は遥かに大きな大会と言えるのではないでしょうか。

マレーシアやインドネシアの人達はとても”バトミントン”が好きです。ちょっとしたスペースさえあれば楽しめるスポーツですから、たくさんの人達が楽しんでいます。私も子供の頃は、田舎の道路や道端で親や兄弟、友人たちと何度も楽しんだ記憶があります。もちろんお金持ちの人達はテニスやゴルフをしていたと思いますが、アジアには多くの貧しい人達がいますから今でもバトミントンが楽しまれています。そんな人気のあるバトミントン競技で日本の選手達が大活躍をしています。インドネシアは親日国ですから現地で大歓声を受けているのではないでしょうか。

私達日本人がとてもお世話になっているアジア地域で一緒に笑ったり、喜んだり、楽しんでいる姿は、とてもいいものだと思います。調子のいい選手も少し調子が良くない選手も、全力を出し合い競い合うというスポーツの原点がまだそこにはあるのではないでしょうか。オリンピックがビジネス化され、得体の知れないお金が動いていると言われています。また最近日本で起こっているスポーツ団体の不祥事は同じように我々に対し、もう一度スポーツの原点に戻ろうではないかという啓示ではないかと考えています。折角の貴重なチャンスが訪れていますから、各スポーツ団体殿はスポーツの原点に戻って様々な改革をされてみてはいかがでしょうか。

インドネシアは多民族国家です。ジャワ人、スマトラ人、バリ人など300程度の民族から成り立っています。オランダが香辛料や農業生産物に目をつけ積極的にこの地域で活躍をしていました。その後イギリスもこの地域に注目し、結果として同じマレー人の地域を二つに分けマレーシア側をイギリスが、そしてインドネシア側をオランダが占有する事になりました。したがってインドネシア語はマレー語をもとにしていますので、マレーシア国内でもインドネシア語を結構使う事ができます。多民族国家のインドネシアでのアジア競技大会は今日も熱戦が繰り広げられています。

頑張れ! ニッポン!

【著者プロフィール】
三浦純一:1950年生まれ
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。

サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com