ジャカルタにある「朝食の美味しいホテル」【コラム】
現役時代に毎月ジャカルタへ出かける事がありました。その際によく利用していたのが日航ホテルでした。その後、名前が「日航ホテル」から「プレジデントホテル」に変わりそして現在は「プルマン・ジャカルタ・ホテル」となっています。
このホテルの特徴はロケーションがとても良い事と朝食が美味しい事です。ジャカルタは現在、最悪の交通渋滞となっています。したがってどこへ出かけるにもとても時間がかかります。このホテルの近くには「グランドインドネシア」という巨大ショッピングモールがありますから、徒歩でショッピングに出かける事ができるというのは素晴らしい事なのではないでしょうか。ショッピングをして洒落たカフェでワインを楽しんだり軽く食事をするという事は、交通渋滞の深刻なジャカルタではとても贅沢な事だと私には思えます。
元々が「日航ホテル」だったということからでしょうか。バイキングスタイルの朝食メニューの中には日本食が充実しています。そしてどれも我々日本人には馴染みのある味わいとなっていますから、とても食べやすく美味しく感じると思います。ひょっとしたら「日航ホテル」時代からの料理人がまだいるのかもしれませんね。
私が初めて「日航ホテル」に宿泊をしたのが1993年ですから、懐かしい気持ちでいっぱいになります。当時は交通渋滞もなく、とてもスムーズにお客様を回る事ができました。当時のジャカルタは高層ビルの建設ラッシュでデベロッパーがとても元気だったように記憶しています。私が当時勤めていたNTTでは中部ジャワの中心都市のスマラン市に新しく電話会社を設立し、インドネシア国内での電話サービスの拡充に努めていました。
2050年のGDP世界ランキング予測では、インドネシアが世界4位で日本は7位となっています。インドネシアではこれから高速鉄道システムをはじめ、各種交通システムが続々とサービスを開始する事になっています。人口でもインドネシアは2050年には3億2000万人程度(世界5位)と予測されていますので、まさしくアジアの大国としてリーダーシップをとる事になるのではないかと思います。これまで日本は親日国であるインドネシアに対して様々な形で援助や支援を行ってきましたが、これからは各種サービスの提案、導入支援が必要になってくるのではないかと考えています。それは医療・介護であったり、防災かもしれませんし、あるいは教育や人材育成からかも知れません。日本がこれまでに経験してきた課題とその対応策が、これからはインドネシアには必要となります。日本はパートナー国としてインドネシアに寄り添い、親しくそして一緒にインドネシアが抱える様々な課題に取り組んでいかなければいけないのではないでしょうか。インドネシアの人達はきっとその事を期待していると考えています。
もうすぐ夏休みが始まりますが、ジャカルタで美味しい朝食を食べてみてはいかがでしょうか。
【著者プロフィール】
三浦純一:1950年生まれ
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。
サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com