カンボジアにケリー国務長官が到着、中国包囲網を完成へ
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アメリカ国務省は、ラオスに訪問中のケリー国務長官が、25日にラオスを出発しカンボジアに到着したことを発表した。カンボジアではフン・セン首相や政府高官との会談を実施する予定。
フン・セン首相や政府高官などの会談では、アメリカ政府からカンボジア政府への支援を軸とした経済関係を強化していくことが話し合われるが、カンボジアにおける政治情勢についても話し合われる予定である。近年のカンボジアでは、野党議員への迫害が行われており、アメリカ政府はこの問題を解決することを要望する見込みである。カンボジアでは公平な選挙と民主主義が実施されていないことからも、アメリカ政府はカンボジアにおいても民主主義を実施するよう働きかけを強めていく方針である。
また、南シナ海の領有権問題に関しても話し合われる予定である。カンボジアでは南シナ海に直接的には隣接していないが、中国政府とフィリピン政府・ベトナム政府が領有権問題で争っている際には、中立もしくは中国寄りの見解を示している。これは、カンボジア政府が中国政府からの多額の支援を受け取っているためである。そのためアメリカ政府は、カンボジア政府が経済的に中国政府に依存する体質を改善させるため、多額の支援を行い、現状の中国寄りの見解を変更させることを目論んでいる。
ラオス政府には同様の働きかけを既に実施しており、カンボジアが同意することにより、南シナ海における西側の中国包囲網が完成する見込みである。