国境の街Koh Kong(カンボジア)【コラム】
先日、久しぶりにカンボジアを訪れましたので皆様にご報告をしたいと思います。
今回私はタイ側から陸路でカンボジアに入国をしました。カンボジアのコーコンと呼ばれる地域は以前カジノを備えたホテルを中心としたリゾートエリアでした。主にタイ人の富裕層がそこで楽しんでいたようですが、近年その地区に工業団地が造成され日本メーカーやタイの電子メーカーが進出を果たしています。コーコンのイミグレを通るとすぐの場所にそのカジノを備えたホテルはあります。真っ白な大きなホテルで五つ星ホテルの表示がありました。その割にはホテル内はとても閑散としていて、宿泊客はほとんどいないようでした。知り合いに尋ねるとタイ人が他の場所のカジノで遊ぶようになったとの事でした。それでも工業団地ができたせいでマッサージ屋さんやカラオケ屋さんが2~3軒営業を始めていました。
コーコンの工業団地がある地域とコーコンの市街地との間には、大きな川が流れています。その川には立派な橋もかけられています。川沿いにはレストランが京都の川床のように客席を配置をしているところもあります。私はそこでタイ風の味付けがされたイカ料理やエビ料理をアンコールビール(通称アンコービア)と共に楽しませていただきました。コーコンの街はとても小さいのですがタイとの国境にありますのでタイのお金(バーツ)やタイ語が結構通じます。我々日本人には少し馴染みがありませんが、国境近くの地域というのは独特の雰囲気を持っています。特にコーコンのようにより大きな経済力を持っている国と接している場合は、商売や仕事で影響を大きく受けているのではないかと思います。フランスからの観光客がカンボジア側からタイに入国をしたり多くの欧米人がイミグレにいましたが、日本人は我々の他にはいませんでした。
コーコンにはマングローブが群生している場所があります。今回はそこでランチを食べたのですが、1匹6米ドルで大きなカニを食べることができました。しかも子持ちのカニでしたのでとても美味しくいただきました。4人で一緒のランチでしたが、やはりカニを食べている時は本当に静かな時が流れていました。その日は30℃以上の暑い日でしたが、道端では子供たちがシャボン玉で遊んでいました。明るい笑い声や笑顔を見ていると思わず子供の頃を想い出してしまいました。シャボン玉を作っては消し、作っては消しという事を繰り返して楽しんでいたのですが、そういう事で心から笑い合えたり心底楽しむ事ができるという事が子供の特権なんでしょうね。塾などとは無縁なとても純粋な子供たちに久しぶりに会えて、心が洗われたような気がしました。まだまだ貧しい国のカンボジアではありますが、経済が成長していない分とても可能性を感じさせてくれました。
今回はバンコクから飛行機でトラートに入り、車で2時間ほど走り国境に到着しました。タイ側の国境の街トラートにはコー・チャーン(像の島)という観光地があります。大きな像がいる小さな島とはどんな島なんでしょうね。
【著者プロフィール】
三浦純一 66歳
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。ベトナムでの進出支援はほとんど製造業で約7社。
サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com