クールジャパンビジネスセミナー2016 Springが開催
日本政府は、日本のコンテンツを海外展開させ日本の魅力を海外に発信させるとともに日本企業の海外需要開拓を支援する事などを目的とした「クールジャパン政策」を実施しているが、この政策の一環として「クールジャパンビジネスセミナー 2016 Spring」が3月25日に東京ビッグサイトの会議棟において開催された。
セミナーの冒頭では、内閣府特命担当大臣でクールジャパン戦略担当大臣の島尻安伊子氏から主催者挨拶が実施された。島尻大臣は「クールジャパン官民連携プラットフォームは、官民連携と異業種連携を促進する場として昨年の12月に立ち上げたものです。クールジャパンの範囲は、アニメや漫画を始めとするコンテンツのみならず、現在では食・デザイン・テクノロジー・観光などのあらゆる分野に拡大していると言っても過言ではありません。本日のセミナーでは、国内外の連携事例をご紹介頂くとともに、交流会も実施しますので、新しい連携プログラムが生まれるように積極的に交流を図って頂けたらと存じます。」との旨の挨拶を実施した。
(ラブライブの人形を視察する島尻安伊子大臣)
一般社団法人日本動画協会副理事長で日本アニメーション株式会社の代表取締役である石川和子氏からは、「アニメと攻める海外マーケット」として、アニメ市場の現状と海外展開を進めている「ちびまる子ちゃん」と「あらいぐまラスカル」の2つの事例が紹介された。ちびまる子ちゃんを台湾で展開する際には、台湾セブンイレブンで規定の前髪7本のデザインを調整して成功した例を挙げ、海外で成功する要因はローカライズにあり、コンセプトを守りながらも各国のティストに合わせる努力とチャレンジ精神が大切と述べた。
その後は、ワンピース、ガンダム、ウルトラマンシリーズなどの配給実績を持つタイのコンテンツ配給大手Dream Express社から、タイにおける日本アニメの現状が語られた。
トムス・エンタテインメントの取締役兼国内事業本部長である竹崎忠氏からは、コンテンツと非コンテンツのコラボの化学反応は常に成功するわけではないと前置きしながらも、ルパン三世をイタリアに展開した事例と、弱虫ペダルと大塚製薬がコラボした事例を紹介した。
セミナーが終了した後には、セミナー参加者達の間で名刺交換が行われた。セミナーには、コンテンツ、放送、メディア、マーケティングなどの幅広い分野から大手企業が参加しており、積極的な交流が図られていた。
【セミナーの開催概要】
主催:クールジャパン官民連携プラットフォーム
共催:独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)
協力:一般社団法人アニメジャパン/一般社団法人日本動画協会(アニメビジネス・パートナーズフォーラム事務局)
運営事務局 : サイエスト株式会社