日本はASEANとの科学技術分野の協力を深める

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日本の外務省は、日本とASEANの関係を強化し、アセアン地域の科学力の向上を図ることなどを目的とした「日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点(JASTIP)」の開所式をタイのバンコクで2月26日に実施したことを発表した。

日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点(JASTIP)とは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)のファンディングにより今年から新しく実施されている事業である。従来の日本とアセアン地域(ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム)における科学的な協力は、個別に企画し実施されていたため、協力事業が終了した後の関係維持が困難であり、その結果として日本とアセアンが協力した結果に何を生み出していたのかが分かりづらくなるという問題点が存在していた。そのため、日本としての顔が見える形で持続的な共同研究・協力を推進していくことなどを目的として、JASTIPが開所することとなった。

開所式には、日本側からはJASTIPの実施機関である京都大学、文部科学省などの関係者の多数が参加した。アセアン側からはタイ国立科学技術開発庁(NSTDA)、インドネシア科学院(LIPI)、マレーシア日本国際工学院(MJIIT)の代表などが参加した。また、開所式では、京都大学とタイ・インドネシア・マレーシアの3機関との間で協力覚書が締結された。