外国人患者の未収金は17.8%、厚生省の外国人旅行者等への医療提供の検討会
厚生労働省は、第6回訪日外国人旅行者等に対する医療の提供に関する検討会を8月19日に開催したことを発表した。
日本の厚生労働省では、日本に訪れる外国人旅行者が増加していることを念頭に置き、外国人が日本の医療機関で診療サービスなどを受診するさいに、安心・安全にサービスを受けられることが可能となるように『訪日外国人旅行者等に対する医療の提供に関する検討会』を定期的に開催している。今回は第6回目となる検討会が、議題を「今年度の検討内容について」「外国人患者を受け入れる医療機関のリスト及び都道府県によって選定された外国人患者を受け入れる拠点的な医療機関について」「令和元年度医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査について」「訪日外国人の診療価格算定方法マニュアルについて」「地方自治体のための外国人患者受入環境整備に関するマニュアル(仮称)について」「地域の医療・観光資源を活用した外国人受入れ推進のための調査・展開事業について」として、開催された。
「令和元年度医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査について」では、外国人患者の受入れ実績、多言語化(医療通訳・電話通訳・自動翻訳デバイス等)の整備状況、訪日外国人旅行者に対する診療価格、医療通訳の費用、未収金の発生状況、周産期母子医療センターにおける分娩、に関しての調査結果が発表された。外国人患者の受入があった病院は約半数となり、外国人患者の受入実績のある病院において外国人患者による未収金を経験したのは17.8%であった。
「訪日外国人の診療価格算定方法マニュアルについて」では、マニュアルの基本構成の説明が行われた。このマニュアルの主旨と条件は、対象は訪日外国人の自由診療、医療機関が個々に価格を検討、経営安定を目的とした算定法、計算方式は簡便な手法を採用となっている。