神奈川県は職業能力開発短大への外国人材受入を緊急要請
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神奈川県の黒岩祐治知事は、菅官房長官に面会して職業能力開発短期大学校の正規訓練課程に外国人材を受け入れることを求める緊急要請を行った。
黒岩知事が提出した要請書によると、神奈川県の中小企業においては人手不足が深刻化しており、特にものづくりを行う中小企業では専門技能を有する人材が足りておらず、職種によっては求人を出しても応募すらない危機的な状況となっている。この人材不足は、受注を逃すだけではなく、中小企業が発展するチャンスを逃し、従業員に長時間労働を強いることに繋がるとしている。
この神奈川県では、職業能力開発短期大学校である「神奈川県立産業技術短期大学校」で、実際の製造過程で生じる問題を発見し解決できる「実践技術者」を輩出しており、日本で働くことを希望する外国人材も同校の正規訓練課程に受け入れ養成していくことが専門技術人材不足の解消に有効であると考え、今までに関係省庁と調整を進めていた。しかしながら、職業能力開発促進法を所管する厚生労働省からは、この法律に規定がない中では、外国人材は正規訓練課程をうけられないとの解釈が示されていた。
そのため神奈川県は、国家戦略特区の活用により、職業能力開発促進法の規制緩和を実現し、神奈川県立産業技術短期大学校の正規訓練課程への外国人材の受け入れを可能とするよう、要望を内閣官房長官に提出した。