中国の南シナ海の爆撃機訓練を小野寺防相は懸念表明

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小野寺五典防衛大臣は、南シナ海で中国政府が爆撃機による訓練を実施している事に対して、中国政府の行動を非難しつつ、他国への能力構築支援や共同訓練といった取組みを通じて国際社会との連携を強化して対応していく考えである事を明らかにした。

記者から「中国国防省は、4月18日に爆撃機が南部海域の島嶼で離着陸訓練を実施したと発表しました。この場所は、南シナ海のウッディ―島だとの見方があります。もし、事実であれば南シナ海での爆撃機の離着陸訓練は初めてとの事いなります。南シナ海は日本にとっても重要なシーレーンですが、中国が一方的に軍事的プレゼンスを高めている現状について、大臣の認識を教えてください。」との旨の質問が行われた。

この質問に対して小野寺五典防衛大臣は、「中国国防省が南シナ海の飛行場で離着陸訓練を実施した事を発表したことは承知しています。報道によれば、訓練が行われたのは西沙諸島のウッディ―島であり、これが事実であれば初確認であると指摘されていることも承知しています。」との旨を述べた。

その後に「中国側の発表内容や報道の内容について一つ一つコメントをすることは差し控えますが、その上で申し上げれば、中国は、南シナ海においてこれまでに大規模かつ急速な埋立活動を強行して軍事目的にも利用し得る各種インフラ整備を推進しています。また、南シナ海における中国軍の活動も拡大しているとみられています。このような中国の行為に対して、日本は深刻な懸念を有しているほか、国際社会からも同様の懸念が示されています。」との旨を述べた。

その後に日本政府の対応として「日本にとって、南シナ海における航行の自由及びシーレーンの安全確保は重要な関心事項であるため、今後とも能力構築支援や共同訓練といった取組みを通じて国際社会との連携を強化していく考えであります。」との旨を述べた。