オーストラリアが中国の太平洋諸国への支援を批判、中国外務省は反論

このページの所要時間: 144

オーストラリアの国際開発・太平洋担当大臣が中国の太平洋諸国への支援は無用の長物であると発言した事にたいして、中国外務省はこれらの支援は有益なものであり政治的な条件がついていない歓迎されている支援であると反論した。

オーストラリアのフィエラバンティ・ウェルズ国際開発・太平洋担当大臣は、中国政府は太平洋地域において中国の影響力が明らかに増加しているとしたうえで、開発への財政・開発支援は無用の長物となっており、誰も使用しない建物がたくさん建設されており、非生産的なインフラが整備されていると懸念を示した。そのうえで、世界銀行や日本政府とアメリカ政府が主導しているアジア開発銀行(ADB)などからの合理的な明文化されている融資と違って、中国政府からの融資条件は好条件ではないために、返済する段階となった際には何が起きるか分からないとの懸念も述べていた。

このオーストラリアのウェルス開発大臣からの懸念の発言を受けて、太平洋地域の国々からは、中国政府を擁護する見解が表明されている。これらの国からは、オーストラリアとニュージーランドからの支援のみでは、太平洋地域の国が必要としている融資を満たす事が出来ないために、中国政府からの融資は必要であるとしている。

中国外務省で15日に実施された定例記者会見の際に、記者から「オーストラリア政府は、太平洋諸島地域への中国からの支援は、彼らにとっての経済的負担を増加させていると述べています。この件に関するコメントを頂けますか?」との旨の質問が行われた。

この質問を受けて報道官は「私たちは、これらのレポートを見てみました。率直に言うと、間違っている事を言っているかもしれません。これらの中国に対する事実無根の非難は、太平洋諸国の持続可能な成長を望んでいないから、非難を行っているのかもしれません。中国は太平洋諸島の国々と人々の意思とニーズに基づき、政治的な条件のつかない援助を実施しています。そして、これらの援助は彼らの社会経済発展を後押ししています。」との旨の回答を実施した。