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中国政府は、「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」が15日に署名されたことを歓迎する旨を示した。RCEPが成立することにより、中国政府が目指している、国際的なサプライチェーン(供給網)を中国に依存させて他国への影響力を高める戦略が進む見込みとなった。
李克強首相は、RCEPが署名するにあたり、「今日は節目の日です。15か国の指導者がともにRCEPの調印に立ち会うことになりました。RCEPは、世界で最も多様な構成メンバーを持ち、最大の発展の可能性を持つ、世界で最も人口の多いFTAであり、東アジアにおける地域協力の画期的な世界であり、多国間主義と自由貿易の勝利でもあります。RCEPは8年間の交渉を得て、署名されることとなりました。課題に対しては、対立よりも団結と協力を選択したということでもあり、連帯し、開放と協力することが、すべての国にとっての相互利益であり、WIN-WINの関係を構築することとなります」との旨の見解を示した。
習近平氏は、今年の春に開催された党組織の委員会の会合の際に、国際的なサプライチェーンを自国である中国に依存させ、このチェーンの断絶によって他国への影響を誇示できる体制を構築し、他国の中国への依存度を高める必要があるとの見解を示していた。
RCEPが成立することにより、日本の自動車メーカーなどの製造業の中国・韓国向け輸出が増加すると見込まれているが、国際的なサプライチェーンが構築されてしまうことにより、日本政府が当初掲げていた日本国内への製造拠点への移転は難しくなる見込みとなっている。
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