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世界銀行は気候変動に関する報告書「温度を下げろ:新たな標準的気候に立ち向かう」を11月23日に発表した。この報告書によると、地球温暖化が現状のまま進んだ場合には、従来では数百年に一度程度の発生である熱波などの極端な気候現象が「新たな標準的気候」となる恐れがある。気候温暖化が現状のまま進んだ場合には、産業革命前と比べて気温が1.5℃上昇する見込みである。アセアン各国では海岸沿いの国および島国が多い事から(ラオスのみ内陸国)気候変動の影響からは逃げられない状況である。
シンガポールではこのレポートが発表される以前から、アジアでビジネスを展開する企業は気候変動のリスクを考慮すべきというレポートを発表している。このレポートでは、気候の温暖化が進む事により発生する干ばつ・異常気象などが都市部や農村部の電力・運輸などの各種インフラを破壊し、この影響により業務継続が困難となる可能性を企業は十分に認識し、このリスクを軽減するための施策を実施しておくべきとの提言を行っている。
アセアン各国で特に気候変動による被害を受けている国はマレーシアとフィリピンである。両国は9月23日から開催された国連気候変動サミットにおいても、気候変動への対応は全世界が協調しての早急な実施が必要との演説を実施している。気候変動への対応はアセアン全体の課題となっている。
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