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フィリピンの一部地域の灌漑施設においては老朽化が進み、現地の農業産業などのへの影響が発生していた。そのため日本政府は、これらの灌漑施設を改修するための円借款による有償資金協力を実施することを決定し、起工式を実施したことを在フィリピン日本国大使館は発表した。
今回の支援は、ケソン州ルセナ市を対象として、日本政府から61億8,700万円の借款を用いて「灌漑セクター改修・改善事業(NISRIP)」として実施される。この支援では、ダム、水路、管理用道路、分水施設、調整ゲート等の老朽化した既存の灌漑施設の改修を行うことで灌漑施設の機能を回復させることが狙いである。また、施設の改修のみならず、管理方法の改善や、近代的稲作方法の普及、水利組合関連施設の建設、精米施設の設置などの支援も合わせて実施する。この総合的な支援により、この地域がフィリピン全国の模範となる優良な農業生産地になることが期待されている。
起工式は12月3日にルセナ市で実施された。起工式には、日本大使館から書記官が参加し、JICAフィリピン事務所所員や水利組合関係者などの合計約100人が参加していた。
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