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ミャンマー新議会は、今月17日に予定していた次期大統領候補の指名を、10日に前倒しして行う方針であることを発表した。これは、当初予定していたアウン・サン・スー・チー氏の大統領就任が、軍事政権との協議により円満に実施出来る見込みが無くなったため、スー・チー氏の大統領就任よりも、まずは確実に政権交代を実施することを優先したためとみられている。

スー・チー氏が率いるミャンマーの与党の国民民主連盟(NLD)は、スー・チー氏を大統領に就任させるために、国会議席の4分の1の議席を確保している国軍と、憲法の改定を行うための話し合いを続けていた。現在の憲法では、他国の場合と同様に、外国籍を持つ家族がいる場合には大統領の就任を禁じているため、この規定にスー・チー氏が触れるためである。

ミャンマーでは、国の基幹産業を国営企業が実施していることが多く、政権を握ることにより多数の利権に享受することが可能となる。そのため国軍側は、半分程度の既得権益をNLD側に譲渡する方針であったが、この方針にNLD側は納得しなかったために、国軍側もスー・チー大統領を認めないこととなった。

そのため、NLDはスー・チー大統領に拘らずに、政権交代を確実のものとするために、スー・チー氏の信頼出来る側近を大統領に就任させ、スー・チー氏は外相に就任する見込みである。

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