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中国外務省は、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が訪中し中国政府高官と会談した事に伴い、中国・ミャンマー共同声明を発表した。この声明では、中国側が要求していた南シナ海問題における中国支持は盛り込まれていなかった。ミャンマー政府が他のアセアン加盟国などに配慮したためとみられている。
17日から21日の日程で中国に訪問していたアウン・サン・スー・チー外相は、中国の習近平国家主席や李克強首相などと会談を実施した。習近平国家主席との会談においては、中国政府が推進する現代版シルクロード構想「一帯一路」をミャンマー政府が支持し、この実現に積極的に協力していく事が述べられた。李克強首相との会談においては、ミャンマー国内で中国出資による建設が進められていたが事業停止となっていた巨大ダム事業を再開させる事を李克強首相から提案され、スー・チー氏は前向きに検討していくとの旨の回答を行っている。
スー・チー外相が中国政府に支援を要請した「少数民族との和平仲介」「経済協力」「貿易促進」などに関しては中国政府は了承し、既に少数民族側からは和解に応じる用意があるとの見解が表明されている。
中国政府がフィリピン政府・ベトナム政府と争っている南シナ海の領有権問題に関しては、中国政府は中国支持の見解を示すようにミャンマー政府に迫った。しかしながらミャンマー政府は、他のASEAN加盟国と日米などに配慮したために応じる事は無く、共同声明には盛り込まれなかった。
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