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フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、フィリピン南部のスールー海等ではイスラム系過激派集団による海賊被害が相次いでいるため、中国政府にこの地域へパトロール船を出す支援を要請した事を31日の演説の際に明らかにした。
フィリピン南部の海域では、イスラム過激派集団アブサヤフ等による身代金目的などの海賊行為が相次いで発生している。輸送船等はこの危険な地域を迂回して運航しているために、燃料コストなどが増加していた。そのためフィリピン政府は、周辺国であるマレーシア・インドネシアとの協力で海域のパトロールを実施していたが、海賊行為を撲滅する事は出来ない状態が続いていた。
ドゥテルテ大統領は演説で「中国政府は国際的な海賊対策の取り組みとして、ソマリア沖で海賊対策を実施した実績があります。その際に実施した事と同様な方法で、この地域をパトロールする事は可能だと思います。そのため私は、フィリピンの領海に侵入する事なく国際水域のみをパトロールするよう中国政府に要請しました。この海域を海賊から守る事で、中国政府は東南アジアの交易路を守る事が出来るのです。」と述べた。なお、中国政府がドゥテルテ大統領の要請を了承したか否かは明らかにしていない。
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