在フィリピン日本大使館は、合計5件の平成30年度草の根・人間の安全保障無償資金協力を実施することにともない、合同贈与契約署名式が開催されたことを発表した。
今回署名が行なわれた5案件の総額は791,278米ドルとなり、各被供与団体との間で贈与契約への署名が行われた。署名式には日本大使館の駐フィリピン大使とフィリピンの教育省サルバドール・マラナ次官補なども参加した。
「マギンダナオ州マタノグ町バヤンガ・ノルテ小学校における教室整備計画」は、169,645米ドルの供与により実施される。マタノグ町のバヤンガ・ノルテ小学校では、建物や設備の老朽化が激しく毎日の通学に3時間半から5時間かかっている子どもも多く、児童の居住区から学校までの距離が遠いことが課題となっていた。そのため、より児童の居住区に近い新たな小学校建設地に2校舎7教室及び関連備品を整備するものである。
「マラウィ市ダトゥ・サベール小学校における教室整備計画」は、341,179米ドルの供与により実施される。マラウィ市のダトゥ・サベール小学校では、この地での紛争の影響により全教室が被害を受け教室設備の破損が激しく、児童が教育省の基準を下回る狭い教室での学習を強いられていることが課題となっていた。そのため、1校舎7教室と関連備品を整備して、児童に対して安全で適切な学習環境を整備するものである。
「オーロラ州ディンガラン町における診療所改修及び医療機材整備計画」は、109,567米ドルの供与により実施される。ディンガラン町立診療所では、診療設備や医療機材の不備により住民に適切な医療サービスを提供できていなかった。そのため、新生児保育器や全血分析機などの機材整備及び施設自体の改修を行うものである。
「バタンガス州バレテ町における医療機器整備計画」は、98,880米ドルの供与により実施される。バレテ町立診療所では、臨床検査で必要とされる血液分析装置が手動であること及び超音波検査器がなく、住民に十分な医療サービスが提供できていなかった。そのため、医療機材を整備するものである。
「西ミンドロ州カリンタアン町における農業機材及び農業設備整備計画」は、72,007米ドルの供与により実施される。カリタアン町では、多くの住民が農業に生計を頼っているが、農業機材が整備されていないことによりコメとトウモロコシの収穫後乾燥処理が効率的に行われていなかった。そのため、穀物乾燥機や関連設備を整備することにより、農作物の適切な乾燥と保管による品質の向上を実現させるものである。
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