日本の果物市場をインドネシア産とフィリピン産が争う

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画像提供:在日本インドネシア大使館
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日本で消費されるバナナの大多数が海外からの輸入であり総輸入量は約110万9千トンにものぼる。輸入先国は特にフィリピン産が多く、今まではフィリピン産の1人勝ちの状況であったが、この日本のバナナ市場の大きさにインドネシア企業が目を付けたことから、今月からインドネシアから日本にバナナの輸出が行われることとなった。今月の6月は800トンのバナナが日本に向けて輸出されたことを、在日本インドネシア大使館は発表した。

日本のバナナの生産は沖縄県と鹿児島県などのごく一部のみで生産されており、国内で流通しているほとんどが海外産である。輸入国の割合では、1位がフィリピン(約103万5千トン、約93%)、2位エクアドル(約4万6千トン、約4%)、3位台湾(9千トン、約1%)であり、フィリピン産の1人勝ちの状況であった。インドネシアでは大量のバナナを生産していることから、インドネシア企業などがこの日本市場の大きさ目を付けたことから今回の輸出が決定された。今月分の輸出量は800トンのみであるが、日本へのバナナの輸出を継続し、ゆくゆくは10~15%のシェアをとる事を目標としている。なお、バナナの最大生産国はインドであるが、インドでは自国内で大量に消費される・輸出コストが高くなる等の理由により、日本へは輸出されていない。

インドネシア大使は「今回の輸出に伴い、日本の厳しい各種検査を通過したことから、インドネシア産のバナナが高品質であることの証明にも繋がった。他の果物に関しても日本市場の獲得を狙いたい。」と述べている。インドネシアではパイナップルなどの他の果物も大量に生産していることから、これらの果物においても日本市場の獲得・拡大を目指している。しかしながら、パイナップル市場は既にフィリピン産が多数を占めていることからも、今後は日本への果物輸出において、インドネシア産とフィリピン産の戦いが始まりそうである。

※記事内の輸出・輸入などの関する数値は平成22年の財務省貿易統計などより引用

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